【その助詞、どこからきたの?】〜てにをはの迷子たち〜

ライティング講座

【Lesson 02】

◆ この回のポイント

日本語は「てにをは」で意味が変わる言語です。

助詞がズレるだけで、「誰が」「何を」「どうしたのか」が曖昧になり、読者は読みながら「あれ?これって誰の話?」と混乱します。

この回では、“助詞の迷子”が引き起こす違和感に気づき、正しい場所に連れて帰るコツを学びます。

◆ 悪文見本(※反面教師としてご覧ください)

国内旅行は、自由を感じたい人が、行くものですけど、行くことで何かを得られる場合が、ある一方、行かなくても特に問題がない人たちも、いるというのが、現実の一部を、示しているのです。

また、旅行に行くときは、その目的や誰と一緒に行くのかが、重要になりますが、何となくで決めてしまった結果として、思ってたほど楽しめなかったという声も、時々に聞くことが、ある。

◆ 修正文(読みやすい例)

国内旅行は、自由を感じたい人にとって魅力的な選択肢です。

旅に出ることで何かを得られる人もいますが、旅行に興味のない人にとっては、特に必要性を感じないこともあるでしょう。

また、旅行に出かける際は、目的や同行者をはっきりさせることが大切です。

なんとなく決めてしまうと、「思ったほど楽しめなかった」という結果になることもあります。

◆ 添削ポイント

・助詞の配置は「意味の地図」

→ 「が・を・に・と」などがずれていると、誰が何をしたのかが不明確に。

・助詞の入れすぎ or 抜きすぎに注意!

→ 変な場所に読点+助詞が入ると、リズムが崩れて理解しづらくなる。

・“一文内の主語と述語のペア”を意識する

→ 主語が「人たちも」なのに述語が「示しているのです」だと、論理的に飛躍が起きやすい。

◆ まとめ 〜この回の学びを振り返ろう〜

  • 助詞がズレると、意味がズレる。
     → 「てにをは」はただの飾りじゃなく、文章の骨組みそのものです。
  • 「誰が・何を・どうした」が見える文を目指す。
     → 読者に“想像させない”親切な文章を意識しよう。
  • 迷子の助詞には、元の場所を。
     → 文章を音読すると、リズムや違和感に気づきやすくなります。

次回は、「文体のミックスジュース」問題を扱います。

「です・ます」と「だ・である」が混ざると、どうなる?ちぐはぐな印象を与える“統一感崩壊問題”に迫ります!

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