時間がない方は、YouTubeショートに概要があります
■「俺ができるんだから、お前もできるだろ?」
売れているオーナーや店長がつまずきやすい壁の一つがこれです。
「なんであいつは、あれくらいの空気感を読めないんだ?」
「俺の時は、そういうときこう言ってたぞ?」
──でも、これって実は自分の中の当たり前”を相手も持ってると思い込んでる状態なんです。
それを心理学では「スキーマ」と呼びます。
■ スキーマ=“判断と行動の型”
スキーマとは、人の頭の中にある「経験によって形成された行動・判断のパターン」のこと。
言い換えれば、「こういうときは、こう動く」という“脳内テンプレ”です。
ベテランになると、このスキーマが無意識に体に染みついている。
でも新人やスタッフは、そのテンプレ自体がまだインストールされていない。
だから、「あのときの空気、感じたでしょ?」と言っても通じない。
そもそも、感じ取るセンサーの設計図(スキーマ)を持ってないんです。
■ 「マニュアルがあればいい」では、伝わらない理由
よくある誤解に「マニュアルを読ませればできるはず」という考えがあります。
でも実際の現場では、マニュアルはあっても動けないスタッフがたくさんいますよね。
これは、マニュアルが「行動」を書いていても、“なぜその行動が必要なのか”という背景が抜けているからです。
スキーマとは、「意味づけ」まで含んだ構造。
「なぜ、どのタイミングで、その言葉を使うのか?」
ここまでセットで伝える必要があります。
■ 接客で成果を出すには、「スキーマの言語化」が不可欠
たとえば、こんなセリフ──
「こちら、人気の商品です」
この一言、ただ覚えさせても意味がありません。
- なぜ人気だと伝えるのか?(→ 確証バイアスを引き出すため)
- いつ伝えるのか?(→ 選択肢を出したあと)
- どんな言い方をするのか?(→ 自然に、売り込み感を出さず)
ここまでを含めて“使える知識”にしてあげないと、スタッフは動けない。
■ 感覚は、言語化して初めてチームに共有できる
オーナーの「売れる感覚」は貴重な資産です。
でも、それを「伝わる形」に変えないと、スタッフは再現できません。
だからこそ必要なのは、「感覚」ではなく「構造」で伝えること。
= スキーマの言語化です。
■ スキーマを育てれば、属人化を越えられる
属人化の現場って、要するに「売れる人が1人だけ」状態。
でもスキーマをチームで共有できるようになれば、
誰でも“売れる接客”を再現できる仕組みに変わります。
スタッフが自信を持って提案できるようになり、
オーナーは「また俺が売るしかないのか…」という重圧から解放される。
【動画はこちら(YouTube Shorts)】
【要約記事はこちら(note)】

コメント