「これ、売ってきて」が現場を止める。“選ばせる設計”とは?

ビジネスに役立つ心理学

時間がない方は、YouTubeショートに概要があります


■「なんですすめないんだ?」の違和感

新商品や高利益商品を仕込んで、
「これ、ちゃんとすすめてね」と伝えたのに、スタッフが動かない。

売れてるオーナーや店長なら、
一度や二度じゃないはずです。

「なんであれくらいすすめられないの?」
「やる気ないのか?」
「失敗を怖がってるのか?」

──でもこの違和感、
心理学的には、きちんと理由があります。


■ 強制されると人は動けなくなる「リアクタンス」

「リアクタンス」という心理現象を知っていますか?

リアクタンスとは、
自由を奪われそうになると、人は反発・抵抗したくなる心理のこと。

「これ売ってこい」
「これ勧めてこい」

──こう言われた瞬間、
スタッフの中に無意識の抵抗感が芽生え、
“すすめる”どころか“動けない”モードに入ってしまう。

これが、現場で起こる「提案しない/できない」現象の本質です。


■ 売るのではなく、「選ばせる」設計に変える

では、どうすればいいか?

答えはシンプル。

「売ろう」とするのではなく、「選ばせる」設計に変えること。

たとえば──

  • 「AとB、どちらが好みですか?」
  • 「こちらとこちら、どちらか選ばれる方が多いですね」

こういう風に、
選択肢を出して、お客自身に選ばせる

これを心理学では「選択アーキテクチャ」と呼びます。


■ 「選ぶ自由」があると、人は納得して選択する

人は、「自分で選んだ」と思えた瞬間、
その選択に納得し、満足しやすくなります。

逆に、押し付けられると、反発しやすい。

つまり、
売るんじゃなく、選ばせる
すすめるんじゃなく、選択肢を渡す

これが接客の成功確率を高める最短ルート。


■ スタッフ接客の現場応用例

  • ドリンクメニューなら、「すっきり系とコク系、どちらが今の気分ですか?」
  • サロン商品なら、「軽い仕上がりとまとまり重視、どちらを優先しますか?」

→ 無理に売らず、選ばせる流れを作るだけで、
自然に高単価商品や高利益プランが通りやすくなります。


■ 売れない現場に足りないのは「選ばせる仕組み」

「売ってこい」という指示は簡単です。
でも、その指示が現場を止めてしまうことが多い。

大事なのは、「売る前に、選ばせる設計をしておくこと」。
これだけで、スタッフの動きも、お客の選び方も大きく変わります。


【動画はこちら(YouTube Shorts)】

【要約記事はこちら(note)】

「売れ」と言うな。選ばせろ。|石井つかさ
▶ YouTubeショートでも30秒でまとめてます ▶ ブログでは現場応用例まで解説してます 「これ、売ってきて」が現場を止める。選ばせる設計へ/ ■ 「売れ」と言った瞬間、スタッフは動けなくなる 「これ、売ってきて」 「おすすめしといて」...

コメント

タイトルとURLをコピーしました